新書は面白い⑥


『宇宙はほんとうにひとつなのか』村山斉

講談社ブルーバックス

本を読む時間を作るのって難しい。

自分はどうしているかというと、まず電車に乗ったら、スマホの前にまずは本を手にとるように努める。スマホを先に持ったらほぼ負け。あっという間に時間取られちゃう。

あとはお風呂では10分必ず読書。新書は軽いから風呂では便利。それと寝る前に20分。

もうひとつ重宝しているのが、オーディブル!

歩いている時はもちろん。洗い物したり、ジムのトレッドミルで走りながらでだって。

これのおかげで、ながら読書が可能になったのはありがたい。

講談社ブルーバックスはいいな。

自分のようなゴリゴリ文系にもわかる解説。

宇宙って、ひとつじゃないって知ってました?

宇宙のことって、ほんとになんにも解明されていなくて。

そもそも、僕らが存在している宇宙の構成物質の中での原子の割合は、たった4%らしい。他は暗黒物質が23%、暗黒エネルギーが73%らしい。なんだよ、暗黒って?でも、その実態は解明されていないんだ。

宇宙でビッグバンが起こったのが約137億年前。そこから宇宙は膨張し続けている。エネルギーはだんだん減少するはずなのに、膨張の速度が上がっていることが観測結果からわかっている。それゆえに暗黒エネルギーは増え続けていると推測されている。

太陽系だって秒速220キロで飛んでいる。銀河系の強い引力で引っ張られているから位置関係が変わっていないけど。

で、その宇宙だけど、どうもひとつではないらしい。

これにはふたつの理論がある。

ひとつは多次元宇宙論。つまり宇宙は僕らの住む世界の3次元ではないということ。6次元では?という説。

もうひとつが多元宇宙論。宇宙は10の150億乗作られたという理論。

最後にもうひとつ。素粒子は実は点ではなく、紐のようなものではないかという説が有力らしい。これを超紐論と言い、これによりブラックホールが説明可能になるらしい。

この辺りになると、完全に頭が追いつかない。誰か、このポンコツ頭にもわかるように説明してほしい。

でも、素人の自分にもめちゃくちゃ面白い。

スーパーカミオカンデとか、なんのために開発して、どうやって作られて、どんな成果が上がっているのか。暗黒物質の再現方法!など。科学者たちが宇宙の謎を解明するための研究方法や絶え間ない努力の話もこれまた興味深く学べた。

こんなびっくりするような数々の最新の宇宙研究の成果が、これ一冊で一通りは知ることができるのだから、お得な一冊。いや、オーディブルだから、お得な一本というべきかな?